事例紹介 Case study

大田区 萩中公園 ジャンボすべり台 写真1
大田区 萩中公園 ジャンボすべり台 写真2
大田区 萩中公園 ジャンボすべり台 写真3
大田区 萩中公園 ロケットの遊具 写真1
大田区 萩中公園 ロケットの遊具 写真2
大田区 萩中公園 ロケットの遊具 写真3
大田区 萩中公園 ジャンボすべり台とロケットの遊具

大田区 萩中公園
通称:ガラクタ公園大型遊具

設計・製作の事例

モルタル造形遊具リニューアルの事例

大田区萩中公園、通称「ガラクタ公園」は、本物の重機などをこどもの遊具として利用する為に開園された、世界的に見ても珍しい公園です。
そんな公園内にある萩中集会所移設の再整備に伴い、利用者からのアンケート調査で一番人気であったジャンボ滑り台(昭和42年竣工)をリニューアルしました。また、探査機はやぶさには、大田区の部品技術が採用されていることから、スペースシャトル、探査機はやぶさをモチーフとした遊具を新設しました。
安全性に配慮しながら、本物の面影を大切に新しく生まれ変わった遊具は、またしばらくこどもたちと一緒にこの公園の歴史を見守ります。

ガラクタ公園の歴史

昭和42年、萩中公園内にガラクタ公園は誕生しました。
当時の大田区の土木部長はしばしば、こどもたちが自動車の部品などをおもちゃにして楽しそうに遊んでる光景に出会い、深く印象づけられていました。そんな時、ある雑誌でデンマークのコペンハーゲンにある「ガラクタ公園」の写真を見て「これだ!」と思ったそうです。この公園はビルディング・プレーグラウンドといい、こどもだちに勝手にガラクタを積み重ねて、家や掘りをつくっていこうというもの。しかし、これだと日本では危険で、とてもムリな為、こどもたちが一番喜ぶ車や船を園内のあちこちに放り出して置く形のものをつくることにしたそうです。
(昭和42年11月19日 読売新聞より引用)

当時の完成後は新聞や書籍で紹介され、国内のみならず海外からも注目を集め、スウェーデン造園家アービット・ベンソン氏の著書『都市の遊び場』の中にも紹介されたほどです。

竣工当時の公園内の様子

『都市の遊び場』の中に紹介されたガラクタ公園

ガラクタ公園 リニューアルデザイン検討

ガラクタ公園の大型遊具には歴史があり、人気と注目度のある公園です。デザインは、従来の遊具の魅力を損なうことなく、より安全で楽しい遊具にするために、いくつものスタディー模型を作成しながら慎重に検討しました。

スタディー模型/上面

スタディー模型/側面

スタディー模型/背面

ジャンボすべり台のリニューアル前とリニューアル後の比較

当時の遊具を面影を残しながら、遊びのバリエーションを増やしました。安全性も向上し、こどもたちの笑顔が公園いっぱいに広がります。

安全性の向上

従来のジャンボすべり台は、トラックの荷台をそのまま利用していた為に減速部が無く、尻もちをつくなど危険でした。
リニューアル後は減速部を設け、安全に滑れるようにしました。また、直接落下を避ける為プリン型の石の山を設置しました。

遊びの機能を付加

よりトラックのかたちに見えるよう、タイヤに見立てたトンネルを設置しました。その他にも遊び機能として、もしもしパイプ(伝声管)、かくれんぼが出来るクレーター、様々な登り方が出来るよう、階段の他に大小の古タイヤ、ロープ、クライミングホールドを取付けました。

萩中公園 ロケットの遊具案

ロケットの遊具

『夢にのせて宇宙の旅へ出発 宇宙飛行士になり、シャトルに乗って宇宙遊泳しよう』

モチーフ

あの話題になった探査機はやぶさには、大田区の部品技術が採用されています。このことから「宇宙の旅」、ロケットの平和的利用のイメージからスペースシャトル、探査機はやぶさ、宇宙服による船外活動などをモチーフにしました。

特徴

隣接するスリル満点の大型トラック遊具、幼児中心で家族ともしもしパイプ(伝声管)などを使ったコミュニケーションや会話をしたり、設置場所の背景によく見える噴水の動き、変化を効果的に取り入れ、ロケット噴射のイメージと重ねたデザインや、宇宙をイメージした小さな星の光、スペクトルやコックピットにアクセントとなるカラフルな色を使い躍動的な配色にし、写真撮影意欲がより高まるようにしました。

スタディー模型/側面

スタディー模型/側面

スタディー模型/上面

設計・製作の事例

Data

大田区 萩中公園 通称:ガラクタ公園大型遊具
モルタル造形遊具リニューアルの事例

  • 施主:大田区 建設工事課
  • 竣工:昭和42年
  • リニューアル:平成25年3月
  • 住所:東京都大田区萩中3丁目25番〜26番
  • アクセス:京浜急行空港線「大鳥居駅」徒歩約5分

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